
地元企業への営業が、いつも同じところで止まる理由
「話は聞いてもらえた。でも、そこから進まない」
地域クラブの営業で最も多いのが、この状態です。断られたわけではない。感触は悪くない。それでも決まらない。
原因はたいてい、話す順番にあります。良い内容を持っていても、順番を間違えると相手は判断できません。
この記事では、地元企業に協賛を提案する際の会話の設計を、実際の流れに沿って解説します。
訪問前にやるべき3つの準備
1. その会社を30分調べる
- ホームページの「代表挨拶」(経営者が何を大事にしているか)
- 採用ページ(人材採用に力を入れているか、どんな人を求めているか)
- 最近のプレスリリースやSNS(今、何に取り組んでいるか)
- 創業年、従業員数、事業エリア
この30分が、当日の会話の質をすべて決めます。調べずに行った訪問は、相手にも必ず伝わります。
2. 「この会社の課題は何か」を1つ仮説にする
採用か、認知か、若年層への接点か、社員の一体感か。仮説は外れてもかまいません。仮説を持って行くこと自体が、相手の話を引き出します。
3. 会う相手を間違えない
中小企業であれば、可能な限り経営者に直接会うことです。総務や受付を経由した協賛の話は、ほとんどが途中で止まります。紹介経路を確保できないか、既存スポンサーや商工会、地域の金融機関などを頼るのが現実的です。
面談の流れ:話す順番を間違えない
【1】相手の話を聞く(最初の15分は自分の話をしない)
「御社の採用ページを拝見しました。若手の採用に力を入れておられるんですね。今、採用でどんなところに苦労されていますか?」
最初に協賛の話をしてはいけません。相手が何に困っているかを聞かないまま提案しても、それは相手の課題ではなく、こちらの都合です。
【2】課題を言葉にして返す
「若い人に会社を知ってもらう接点そのものが少ない、ということですね」
相手の課題を、相手の言葉で確認します。ここで合意が取れていないまま進むと、あとの提案がすべて空振りします。
【3】チームを、課題の解決手段として紹介する
✗「私たちは地域で頑張っているクラブで、応援していただきたく…」
✓「うちの試合の来場者は、20代男性が4割です。年間で延べ12,000人。ここに御社の名前が入ります」
チームの紹介は、情熱ではなく数字で行います。そして必ず、相手の課題とつなげて話します。
【4】具体的な絵を見せる
「たとえば、御社の名前を入れた冠試合を1試合。当日は社員の方とご家族をご招待します。試合の写真は採用サイトでお使いいただけます」
抽象的なメリットではなく、来年の具体的な1日を描くこと。イメージできないものに、人はお金を出しません。
【5】金額は、選択肢で出す
「プランは3つあります。まずは年間10万円のプランから始められる企業さんが多いです」
単一の金額を出すと「やるか、やらないか」の判断になります。3プランを出すと「どれにするか」の判断に変わります。
【6】次のアクションを1つだけ決める
「一度、社内でご検討いただけますか。来週、資料をお持ちして改めてご説明させてください」
「ご検討ください」で終わらせないこと。必ず、次に会う日か、次に連絡する日をその場で決めます。
よくある断り文句への向き合い方
「今は予算がない」
多くの場合、本当に予算がないのではなく、予算を組む時期が違うだけです。「次の予算編成はいつ頃ですか」と聞き、その3か月前に再訪する約束を取ります。
「スポーツには詳しくないので」
詳しさは必要ありません。「詳しい必要はまったくありません。御社の課題に効くかどうかだけで判断していただければ」と返します。
「効果があるかわからない」
最も誠実な反応です。ここでは無理に押さず、小さく始める提案に切り替えます。「まずは年間10万円のプランで、1年間データを取らせてください。効果が見えなければ継続いただかなくて結構です」
営業そのものを、外に出すという選択
ここまでの内容は、時間さえあれば実行できるものです。しかし現実には、監督やマネージャーが本業の傍らで営業を兼任し、リサーチにも訪問にもフォローにも手が回っていないクラブがほとんどです。
日本アイケンの「スポーツハブ」は、企業リサーチ、決裁者へのアプローチ、提案書作成、商談、契約後のフォローまでを代行します。クラブの皆さんには、本来やるべきチーム強化に集中していただくためのサービスです。
まずは30分の無料相談から。今の営業のやり方を伺うだけでも構いません。
【執筆】株式会社日本アイケン スポーツハブ事業部